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2016.02.25 不動産コンサルブログ

成功事例ー必要なだけ売却ー①

数年前の話です。

世の中はリーマンショック後で不動産市況は最悪の状態でした。

そんな時、ある資産家のユーザー様から相談を受けました。

その内容は次のようなものでした。

1、親が亡くなり、相続した土地が約5,000㎡ある。

2、相続税の支払いと兄弟に幾分か遺産を分けることになっているが、手持ちの現金だけでは不足なので上記の土地を売却してこれに充てたい。

3、JAに相談したら、入札によって全部を売却することを勧められた。

そこで、私達はまず、JAが指定する宅建業者に入札の予想価格を問い合わせました。

冒頭に記載したとおり、世の中はリーマンショック後で不動産市況は最悪と言ってよい状態です。

予想価格は驚くほど低いものでした。

当然このような状況下において売却することは得策ではありません。

どうしても売る必要があるとしても必要最低限にしたいところです。

そこで、私達はその方の確定申告等を行っている会計事務所の担当の先生に相続税がいくら必要か、またその他の税金等の支払分としてどれくらい用意する必要があるかという問い合わせを行いました。

また、御兄弟に遺産を分ける場合、不動産を分割するのかあるいは現金で渡すのか御兄弟の希望を確認していただきました。

その結果、御兄弟にはそれぞれ現金で分けるということで話が纏まりました。

本件土地は最適用途としては住宅用地で、住宅用地としての付加価値を最大限にするためには、開発工事を経て当該行政機関が定める最小の区画に分割することが必要であると判断しました。

また、そのような加工(プロジェクト)を行うことにより、ユーザー様が今回必要とする現金を捻出するには相続財産(土地)の三分の一ほどを売却すれば十分足りると判断しました。

そこで、私達はこの土地を分割する計画をご提案しました。

上記のプロジェクトを行うためには土地家屋調査士による調査並びに助言が必須となります。

私達はこの点十分な経験と知識を有する土地家屋調査士の先生と協議しました。

協議の結果、本件土地を下記の図面のように分割することにしました。

kaihatu

 

次に開発行為に基づいて施工ができる優秀な土木工事業者を手配しなければなりません。

以上このプロジェクトを成功させるために、我々宅建業者、会計事務所(税理士)、土地家屋調査士、土木工事業者の4社でチームを組みました。

開発行為を行うには時間と費用がかかります。

相続税の支払いには期限がありますので、時間との闘いという壁もありましたが、このユーザー様は大変倹約家で、相続財産である本件土地以外にも預金等の資産をお持ちでしたので、プロジェクトを円滑に推進することができました。

このように、本件については皆さんの努力のおかげで物事がスムーズに進み、本件土地を最も効率よく分割できる形態にすることができたため(最大限29区画に分割できるようになりました。)、このユーザー様は予定より少ない上記図面の1~8の区画部分の土地を売却することで必要な資金を全て調達することができました。

本件については不動産市況が悪い時期に必要最小限の土地を売却することで必要な資金を調達することが可能となったため、開発行為に要した費用等を差し引いても、少なくとも億単位の経済効果が生じたことは間違いありません。

売却しなかった土地はその後、このユーザー様が別の収益資産を購入する際の頭金に充当したり、担保にしたり様々な利用を行い、更なる経済効果を挙げながら現在に至っています。

 

 

2016.02.23

樋口、福本の不動産閑話②

福本 「この前は競売物件の話だったけど、民事執行法の改正で競売物件の落札者にとって占有者の立ち退きが格段に容易になったのが確か平成16年で、私が競売物件ばかり取り扱っていたのはそのへん迄なんです。」

樋口 「私は平成13年頃に始めて、今でもたまにやることがあるからね。」

福本 「勿論、私も今でも競売物件を取り扱うことはありますけど、以前みたいに自分で裁判所に出向いて資料の調査から

やって、債務者のところへも自分で行って任意売却までやるということは平成16年くらいまでだったですね。」

樋口 「その頃から債権者(主として銀行などの金融機関)が強気になりだして、いわゆる損切り(債権者が実際に債務者に対して有する債権の総額よりも低い金額で担保権の抹消に応じること。担保権行使の目的不動産の現実的な評価額が債権額より著しく低い場合など債権の全額回収が困難な場合などはこのような処理を行うことが多々ありました。)には中々応じなくなったからね。」

福本 「せっかく債務者と話ができて、専任媒介をもらっても債権者と話がつかず案件が成立しなくて悔しい思いをしたこともありましたね。」

樋口 「債権者にとっても得になるような案を持ち込んでも全く取り合おうとしない金融機関の担当者も多かった。」

福本 「任意売却が成立しなくて入札となり、ふたを開けてみると、債権者にとっての結果は私たちが提案した条件の方が全然良かったことも何度もありましたよね。」

樋口 「メインの債権者は了解しているのに、無剰余(落札されても配当がないこと)が確定している債権者が了解しなくてできなかった案件もあったね。」

福本 「参加差し押さえを付けている市町村で、全額納付しなければ絶対に解除しないというところもありましたね。」

樋口 「何のために費用と手間をかけて参加差し押さえをするのか意味が分からないよね。」

福本 「税金の二重の無駄遣いですよね。」

樋口 「税金の徴収という意味では現実的対応をしてほしいと思います。」

福本 「ところで、債権者の損切りの基準ができ始めたのはいつ頃だったですかね?」

樋口 「私が始めた平成13年頃は金融機関も不良債権処理については試行錯誤の段階だったのか、基準はまちまちで同じ金融機関でも担当者によって違っていたりしましたね。」

福本 「平成7~8年ころは今考えると信じられない話ですが、まず8~9割の債権者は損切り、しかも大幅な損切りに応じましたね。特に特別売却(一度入札を行っても入札者が現れなかった案件。)についてはとんでもない条件で応じてもらったことがあります。」

樋口 「平成16年の民事執行法の改正までは最低入札価格というものがあって、債権者によってはその金額の120%だとか130%とかいう基準が徐々にでき始めたと記憶しているけど。」

福本 「平成13年にある大手都市銀行系の保証会社であるA社に損切りをお願いしたんだけど、その時担当者から競売の最低入札価格の120%以上が手取り金額になれば応じると言われたのですが、それが具体的に基準を提示された初めての例だったと思います。その後数年間、A社には度々同様の基準でお願いして悉く応じてもらいましたが、そういう基準があるとすごくやりやすかったですね。」

樋口 「A社のグループは最も早く不良債権処理を完了させたと言われているね。」

福本 「平成7年頃は勿論、平成15年頃まではバブルの残骸みたいな物件がまだまだゴロゴロ有りましたからね。」

樋口 「何度競売しても落札されない物件もあったね。」

福本 「競売物件に限らず『有名物件』というものがあるけど、そんな物件を商品化したこともありましたからね。」

樋口 「任意売却が成立して金融機関の担当者にすごく感謝されたことも何度かあった。」

福本 「先日、ある金融機関の支店長さんと面談した際に『うちの銀行もやっと国からの借入金を全部返済し終わりました。』という話をされていましたが、バブル期の負の遺産を処理するのに20年以上かかったということで、その間リーマンショックなんかもあって、せっかく進んだ不良債権処理がまたまた増えたりとか、金融機関も本当に大変だったと思います。」

樋口 「金融機関がその間処理した不良債権の総額はとんでもない数字で、消えてなくなったものは計り知れないよね。」

福本 「まさにそのとおりで、金融機関の犠牲みたいになった人もたくさんいましたね。」

樋口 「あまりにも多くてキリがないよね。」

福本 「今度機会があれば、その点について話をしてみましょう。」

 

 

 

2016.02.22

成功事例①

以前、この業界では大先輩にあたる社長さんから

「君、不動産取引で売主、買主が両方儲かるということはまず有り得ないと思わなければいけないよ。売った方も買った方も儲かるという事態が続けば世の中またバブルになるだろう?」

と言われたことがあります。

その社長さんは

「売った方は高く買ってもらうから儲かるのだし、買った方は安く買えたから儲かるわけで、相手が損をした分が自分の儲けと思った方がいいよ。」

とおっしゃっていました。

この話は業者間の売買ではまさしく当てはまるわけで、私の経験からしても不動産価格が右肩上がりだった時代を除いては、売買当事者のどちらかが利益が出るということはどちらかが当てが外れた結果であることが多かったと言えます。

「転売」ということを視野にいれた売買の場合は上記のとおりなのですが、私達がエンドユーザーのお客様に商品(例えば戸建住宅やマンション等)をご購入していただく場合はこの話はまず当てはまりません。

例えば戸建住宅を購入されたユーザー様がその物件を短期間で転売されると仮定すると、現在の情勢では当然利益は出ません。(バブル期やリーマンショック前の一時期は例外もありましたが)

しかし、ユーザー様がこれらの物件を購入される目的は、基本的に転売益を得ることではないわけで、満足ができる居住空間や生活環境を得ることが主たる目的ですから、転売益の有無は重要視されなくても売買は成立するわけです。

(勿論将来の資産形成という意味では物件そのものの価値も重要になりますが。)

従って、戸建て住宅やマンションなどの居住用資産をユーザー様にご案内する際は物件の転売価値という面について重きをおくことは少なく、アクセスや建物の構造、設備、管理方法などをご説明することに重点が置かれます。

居住用資産については少なくともユーザー様も基本的に購入物件を近い将来転売するということは想定していないでしょうから、私達がこのような対応を行うことはある意味当然であると思いますが、収益用資産の購入や建築の際は話が全く異なると思います。

収益用資産の場合は目的がその方の資産全体の内容を良くする(資産内容を質的もしくは量的に増加させる)ということですから、投資した結果資産が減ってしまうような結果を招くことはとんでもない話です。

しかし、実際の例では必ずしも良い結果に結びついていないことが多く、むしろ長期的にみて成功した例は大変少ない

と思います。

いずれにしても、私達がユーザー様から資産運用や相続対策を目的とした不動産売買、建物建築等のご相談を受けた場合は、その方の資産全体の内容を良くすることが最も大事であることを肝に銘じて取り組まなければならないことは言うまでもありません。

また、その際は私達宅建業者、建築業者の力のみならず他の専門家の知識が必要となることも多々あります。

私がいつも言っている「最適なチーム」を編成することが必要になるわけです。

前置きが長くなりましたが、今回からは私達が手掛けた案件でそのような観点から見て成功した例についてお話したいと思います。

 

 

 

 

2016.02.20

樋口、福本の不動産閑話①

今まで夢中で仕事をしてきましが、最近ようやく若い社員達に色々任せられるようになり、少しは会社事務所にいる時間が長くなりました。

弊社の相談役である樋口とは長年一緒に案件を手掛けてきた仲間であり、若い社員達を育てるという意味においては二人とも同じやりがいを感じていると思います。

そんな私達ですが、現在は同じ執務室で向かい合わせで仕事をしています。

二人とも競売物件などいわゆる「ややこしい」物件を多く取り扱ってきましたので普通の宅建業者では考えられないような体験談もたくさんあります。

ふと時間が空いた時など、過去に手掛けた物件の話や、「あんな人もいたよね。」みたいな話に花が咲くこともあります。

「事実は小説より奇なり。」と言いますが、本当にそのとおりで私達は今思うと信じられないような話を実際に経験してきました。

そんな話を聞いていただきたいと思います。

福本 「樋口さんと初めて会って案件を手掛けたのは平成15年頃だったと思うんですが?」

樋口 「そうだね、私がある競売物件を紹介して任意売却したのが最初だったかな。」

福本 「樋口さんはその頃、A社にいて競売物件を任意売却する仕事を中心にやっていて、樋口さんのことはそれ以前か

ら名前は分からなかのですが、そういう仕事をしている人がいるということは噂で知っていました。」

樋口 「私がA社で競売案件をやり始めたのは、確か平成13年からだね。」

福本 「ということは任意売却という言葉をようやく我々不動産業界でも使い始めた頃ですね。」

樋口 「そうだね。」

福本 「私が競売案件を手掛けだしたのは不動産業界に入って1年後くらいで平成7年頃なので、その頃は任意売却とい

う言葉の意味が誰も分からなかった時代だったけど。」

樋口 「競売案件などまともな不動産業者が取り扱うものではないと思われていた時代だね。」

福本 「その頃、東京地裁の八王子支部(*現在は立川に移転)の2階に執行官室があって、競売関係の資料なんかも

その階にあったんだけど、出入りしている連中は顔ぶれが決まっていてお互い顔見知りみたいな感じでしたね。」

樋口 「業者間でー前回は誰それの顔を立てて入札を譲ったから、今回はこの物件は誰それが入札するーなんていう話

が平気でされてた時代もあるって聞いたことがあるよね。」

福本 「今みたいにネットで競売の資料を閲覧できる時代が来るとはその頃は到底想像できなかったですね。」

樋口 「そもそも、競売の手続きに関する法律が目まぐるしく変わったからね。」

福本 「本当にそのとおりで、特に大きく状況が変わったのはー抵当権設定後の占有者者(賃借人等)については落札者

に占有権を対抗することができないーということになってからですね。」

樋口 「それまでは、すごく良い土地でも例えば古いアパートなんかが建っていて賃借人が何人かいたりすると落札されな

かったりしたからね」

福本 「いわゆる占有屋と呼ばれる連中が競売物件に入り込んで、落札人に法外な立ち退き料を要求したり、不当に安い

価格で自分達で入札して莫大な利益を得たりしていたという話をよく聞きました。」

樋口 「良い物件だと思って見に行くと組関係の看板がかかっていたりとかあったね。」

福本 「今ならすぐに競売入札妨害で逮捕でしょう。」

樋口 「全く。」

 

2016.02.20

土地の有効利用?Ⅳ

前に「ご自分が既に所有されている土地に収益用建物を建築する場合、建物の建築費用のみならず、土地の実勢価格を加えたものを分母にして計算するべきである。」というお話をしました。

また、実勢価格が坪100万円の土地100坪に建坪100坪(賃貸専有面積80坪と仮定)の建物を1億円(建築坪単価100万円)で建築した場合、想定賃料が1坪1万円であれば年間想定利回りは4・8%になるのですが、想定賃料を変えてシュミレーションしたものが下記の表になります。

2

 

 

 

ところで、この物件を売却するといくらの値が付くでしょうか?

ここでは建物が新築又は築浅で、減価償却がたっぷり残っているという前提で考えます。

また、仲介手数料その他売買に要する費用はないものとします。

建物原価が1億円で原価償却が0だとすると想定賃料別の売価は下記の表のとおりになります。

*建物の減価償却が進んでいる場合は当然売価自体が低くなりますので結果はあまり変わらないと思って差し支えあり

ません。

1

 

この表をご覧になれば、土地上に建物を建築した場合のリスクが一目瞭然でお分かりになると思います。

利回り7%で売却した場合は更地で1億円の土地が3,700万円になってしまいます。

ウソのような話ですが、私がこのような売買を実際に行ったことは数多くあります。

いずれにしても、現実には建物に資金を投入して総体価値が上がることは極めて稀であるということです。

次回は土地の有効利用に成功した実例についてお話します。

 

 

 

 

 

 

 

 

2016.02.17 不動産コンサルブログ

土地の有効利用?Ⅲ

土地の上に建物を建築するだけでは必ずしも資産価値の増大には結びつかない場合が多いというお話をさせていただいていますが、もう少しこの手のお話を続けてみたいと思います。

なぜなら、実際に私が知っている例で余りにもお気の毒な結果を招いた方が多数いらっしゃるからです。

皆さん、ご自分の所有される土地に建物を建てる場合、転売する可能性を考慮されることは殆どないのではと思います。

我々宅建業者は逆に買い取った不動産を加工(更地に建物を建てたり、元から建っている建物をリノベーションしたり)して第三者に転売して利益を上げるということが業になっているわけですから、転売を前提とするスキームを基本とすることは当然の話です。

そうなると物件の原価計算が重要となるわけですが、言うまでもなく原価の基本となるのは土地の価格と建物の価格の合計となります。

前に「ご自分の所有される土地上に収益用不動産を建築する場合は、建物の建築費用のみを分母として利回り計算をするのではなく、土地の実勢価格を加えたものを分母とすべきである。」と書きましたが、これはその物件を売却する場合の目安にもなります。

勿論、「売却する予定は全くないから、そんな計算は不要だ。」と言う方もいらっしゃると思います。(というよりは大抵の方は売却を前提とされていないと思います。)

しかし、現実に私達がユーザー様に依頼されて売却した物件(弊社がユーザー様から買い取ったものを含めて)の大半(おそらく90%以上)は当初は元々売却されることを前提にされたものではありませんでした。

例を挙げればキリがないのですが、思いつくだけでもまだ原価償却が半分も終わっていない建物を解体取り壊した経験は数多くあります。

中には建物のローンが多く残っており、物件の売却代金の中からローンの返済を行うと手取り金額が僅かしか残らないという前回お話したような例も多くありました。

このような結果を招いてしまう根本原因をいくつかの実例に基づいて分析してみましょう。

1、 普遍性の低い建物を建築した例

立地も悪くない、また建蔽率・容積率なども良い土地で建物もまだ新しいのに一般的には売却することが難しい建物

が建っている物件。

実際にあった案件では、自宅と事務所(自己使用)、賃貸用の共同住宅の複合建物(築年数は10年を少し経過した

程度でまだまだ新しい建物)が建築されていた物件の売却を行ったことがあります。

これらの建物を敷地を分割して別々(自宅、事務所、共同住宅)に建築していれば建築費用はそれほど変わらないう

えに、売却価格はおそらく1・5倍近くなったと思われます。

また、全てを売却する必要がなかったのではないかと思われます。

2、 収益用に向いていない立地に収益用建物を建築した例

住宅地としてはそこそこ人気があり、エンドユーザー価格としては1坪60万円~70万円ほどで売却可能な立地。

但し、最寄り駅から距離があり(バス利用)賃貸用物件としてはアクセスが悪いので賃料は低めに想定せざるを得ない

立地。(特に単身者用賃貸物件としての需要は殆ど見込めないので、ファミリー向けの間取りにせざるを得ないため、

坪単価は益々低くなる。)

このような土地に収益用アパートを建築(築年数は十数年、ローンの返済は元金ベースで半分ほど)したのですが、

建築費の坪単価は土地の実勢価格(坪単価)を上回る約90万円でした。(外構工事等を含む。)

当初は収益用資産としての売却を試みたのですが、収益用資産としては人気がある地域ではないため中々買い手

がつかず、最終的には戸建て用地として売却されました。

建物は当然解体撤去されました。

3、 建築した建物の配置が悪かった例

自宅部分を含め広い敷地を所有されていた方ですが、土地の一部を売却して納税資金を捻出する必要が生じたの

で、私どもに売却を依頼されました。

その時になって初めてご自分の所有されている土地の全体の測量を行ったのですが、10年足らず以前に建築され

たアパートが土地を分割するうえで支障をきたす位置に建てられていることが判明しました。

その結果、売却する土地の地形が悪くなり売却の坪単価が低くなるか、このアパートを解体撤去するか、あるいは自

宅建物を解体撤去するかという選択肢(私は自宅建物を解体撤去して一部を売却することをお勧めしました。)になっ

たのですが、最終的にはアパートを解体撤去しました。

この他にも様々な例に遭遇してきましたので、またお話させていただきます。

 

 

 

 

 

 

 

2016.02.16 不動産コンサルブログ

弊社の相談役をご紹介します。

弊社の相談役の樋口利行です。

この道30年以上のベテランで私は勿論、若い営業マン達にとって良き相談役であり、指南役でもあります。

私と共同で取り組んだ案件も数多くあり、このブログを書くにあたっても「樋口さんそう言えばこんなこともあったよね。」という具合で過去に取り扱った案件のことを話題にしながら書くことが多いです。

まだまだ皆さまにお伝えしたいことが山ほどあって、どれから書いていくか迷いますが、面白くて尚且つ皆さまの参考になるようなものを書いていけたらと思います。

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2016.02.14 不動産コンサルブログ

土地の有効利用?Ⅱ

前回は、自分が所有する土地に収益用資産を建てる際の目安についてお話しました。

土地を所有される方にとっては、見知らぬ場所の収益用不動産を購入するより自分の土地にアパート、マンション等を建てる方がリスクが少ないと思われることは当然でしょう。

金融機関や建設業者などが「土地の有効利用」といった話をユーザー様に持ち込む場合、その方の所有する土地に収益用不動産を建てるということが前提になります。

私が直接面識がある方だけでもそのような話を金融機関や建設業者に持ち掛けられ、アパート、マンションを建てた例は数えきれないほどあります。

しかし、信じられない話ですが以下のような例も実際にありました。

リーマンショックの直後ですからわずか6~7年前の話です。

都内S区、新宿駅まで電車で10分ほどのアクセス抜群の立地で、現況は1戸80㎡ほどの賃貸用マンション(間取りは3LDK,総戸数30戸ほどでした。)が1棟建っている物件でした。

知り合いの大手不動産業者の担当者から話を持ち込まれ、私の知り合いのある資産家の方に購入を勧め、現地にも度々調査にいきました。

私が現地を見に行った時は既に全室空部屋になっており、残置物は一切ありませんでしたが、リフオームは行われていない状態だったので使用感が生々しい状況でした。

このマンションはそれまではある大手企業の社員寮として建設されその企業に10年間一括借り上げされていました。

オーナー様は都内在住ではなくY県に住まわれているということでした。

賃貸契約の期間は10年契約だったようですが、更新が前提となっているのでそのオーナー様は10年で解約されるという事態は想定していなかったようです。

とにかく、10年目にして賃貸借契約は解除され賃料収入が途切れてしまったので、賃貸物件として賃借人の募集を行わなければならないのですが、元々社宅として設計されているので当該地区としては内装・外装とも質素すぎることと、1部屋の専有面積が広いため、室内外を大規模改装しないかぎり賃貸の坪単価が上がらないのではないかという予測でした。

例えば、間取りがワンルーム、1DK等単身者用になっていれば、一般の収益用建物として十分に利回りが見込めるのですが、当初から一括貸し用に設計されたためその借主の企業の要求を全面的に受け入れた建物になっており、個別に賃貸するには向かない仕様になっていたのです。

言い遅れましたが、この物件には金融機関に抵当権が約8億円設定されていました。

オーナー様が建物を建築する際の建築費用として借入たものです。

10年間で支払った総額はともかく、元金ベースでは2億数千万円ほど返済されたのみでローン残高がその時点で6億円近くありました。

この物件の売却予定価格(オーナー様の売り希望価格)が6億5,000万円ほどでしたから、仲介手数料を差し引くと数千万円しか手取りが残らないことになります。

この物件の土地(更地)の市場価格は当時の評価で少なくとも6億5,000万以上ありましたので、もしこのオーナー様がこのような建物を建築しなければ売却の際にはそれだけのものが手に入ったことになります。

当時はリーマンショックの後で、金融機関が不動産投資に対する融資話に全く耳を貸さない状況で不動産市場が冷え切っており高額物件を購入できるユーザーが極端に限られていたという事情があり、現在の情勢とは全く異なる条件下であってことは間違いないのですが、それにしても嘘のような話です。

結果論と言われるかもしれませんが、一括貸しの相手が大手企業であるという安心感から普遍性の低い建物を建築した結果、建物に対する投資の大半が無駄になってしまったという話で、時期的なめぐりあわせの悪さもあり重ね重ね酷い結果を招いた例だと言わざるを得ません。

このような極端な例は珍しいのですが、建物に対する投資効率が思うようにいかなかった例は枚挙に暇がないほどありますのでまたの機会にお話ししようと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2016.02.12

土地の有効利用?

数年前の話です。
都内H市在住の知り合いの地主さんから相談を受け、その方所有の土地(全体から見るとほんの一部ですが)を買い取らせていただくことになりました。
売却する理由は「乗っている車が古くなったので買い替えたいから。」というものでした。
都心部からは遠い立地ですが、住宅地としては十分に価値があるエリアで数千坪の土地を所有されている方なので自家用車など何台所有しても困らない収入があるとしか思えないのですが、さにあらず生活はいたって質素にされているということでした。
詳しく聞くと、所有土地の半分くらいは生産緑地になっていて常に耕作されている状態を保っていなければならないらしいのですが、ご自分だけでは手がまわらず、親戚や近所の知り合いの方に手伝ってもらっているということで、それなりの出費がかかるというお話でした。
それはともかく、生産緑地以外の土地に十数年前アパートを数件建てたらしいのですがそのローンの支払いがあと10年ほど残っていて実際に生活費に使えるものは少ないということでした。
また、「仮にあと10年ローンを支払い続けて建物の借入金を全額返済し終わったとしても、その時は建物が老朽化してまともには貸せない状態になっているのではないか?」と心配されていました。
「今現在でも賃借人が入れ替わる際は勿論、ガス釜が故障したり、エアコンを取り替えたり四六時中お金が出る。」とこぼされていました。
普通「土地の有効利用」というとご自分の所有されている土地に何らかの収益用建物を建築することを思い浮かべます。
実際、金融機関や建築業者はそのようにすることを勧めることが多いようです。
また、その際建物建築費に対する利回りを提示して20年~30年で間違いなく償却できるという説明をするでしょう
賃料保証や一括借り上げといった制度で仮に賃借人が思うように入らない場合でもローンの支払いは心配ないということを売りにする業者もあります。
しかし、いかにローンの支払が完了した時に建物の建築費用を償却できたとしても、前例の地主さんのように実際の利回りが思わしくなくローン返済分以上に実収入が上がらなければ、ローン完済時に建物の実質的な耐用年数が尽きていたり、多額の補修費用を要するようことになれば、その時点で資産総額が増えたとは言えません。(土地は元々所有していたものですから)
居住用物件は比較的リスクが少ない場合が多いと思われますが、店舗等の事業用収益物件を多額の費用をかけて自分の所有する土地に建築した場合は大きなリスクが潜んでいると思わなければなりません。
私が直接知っている限りでも、借主(大抵の場合は大手企業が多いのですが)の都合で予定の期間賃貸借契約が継続できずに、建物が空いてしまいローンの返済に窮することになった例が多くあります。(一例については次回お話します。)
このようなリスクを避けるにはそのようにしたら良いのでしょうか?
まず第1番に建物の建築費を分母とする利回り計算が間違っています。
分母にはご自分の所有されている土地の時価を加えなければなりません。
仮に1坪100万円が時価の土地100坪に1坪100万円の建築費で100坪の建物を建築する場合、分母は1億円ではなく2億円となります。
(100坪の建物の賃貸専有面積が80坪として、想定賃料が坪10,000円だとすると年間想定賃料は9,600,000円
グロスの年間想定利回りは4・6%となります。)
また、所有される土地の場所的収益性を考慮しなければなりません。
土地の用途地域、建蔽率、容積率、最寄り駅からのアクセス、周辺施設など考慮しなければならない点は多くあります。
そのような計算を綿密に行った場合、よほど土地の環境が収益向き(人気があるエリア、駅が近い、近くに大きな大学などがある、人通りや車の往来が多く商売向きの立地である等)でない限り自分の所有する土地に収益用建物を新築するよりは土地付きの収益物件を購入した方が効率が良いという結論になると思います。
土地付きの収益物件を購入した場合は(当たり前の話ですが)償却が終われば少なくとも土地の分は全体資産が増加します。
また、様々な条件(場所、種類、用途等)から選択できるので資産の分散投資という観点から考えても有利です。
例えばエリア的に収益用資産を建築するには不向きな土地をお持ちの場合は、これを担保にして収益性の高い物件や相続税評価額が低くて実勢価格が高いエリアの収益物件を購入されるのも相続税対策という観点から考えても良い選択ではないでしょうか。
いずれににしても、ご自分の所有の土地に収益用建物を建築する際は分母を前述の計算式で計算することが基本となり、他の選択肢と比較考量するうえでの目安となります。

2016.02.11

賃貸市場の二極分化についてⅡ

前回お話した賃貸市場の二極分化に関する話は、ほんの一例を挙げたに過ぎないのですが、今後も二極分化が進みそうな要因について、少し別の観点からお話をしてみたいと思います。
弊社では調布市でシェアハウスを運営しています。
賃料はかなりリーズナブルな設定になっています。
全部で7部屋と小さなものですが、その1室に外国からの留学生の方が入居されています。
この方は外国人の日本における住居や就職のお世話するあるNPO法人の代表の方にご紹介いただきました。
外国の方と言えば、ここ何年か別の賃貸物件でも何人か入居された方がいて、その数は少しずつ増えていることは間違いありません。
先日、弊社の建築部門の取引先である施工業者の社長が「最近、外国人実習生の日本での滞在期間が3年から5年に延長されたのでインドネシアまで面接しに行って数人スカウトしてきます。」という話をしていました。
建設・土木の業界では人手不足は深刻な問題で、弊社の施行現場においても担当者はいつも苦労が絶えないようです。
彼らは現場において貴重な戦力となり、また以前より2年余計に従事できるということになれば、それだけ熟練度が増し益々貴重な戦力になることでしょう。
ところで、日本で実習生として働ける期間が3年から5年になれば、単純計算すると日本において建設業界に従事する外国人実習生の数が67%ほど増えるということになります。
現実はそうはならないのかもしれませんが、より外国人の方が日本に来やすい環境になることは間違いないことです。
建設業界のみならず、医療、介護の業界でも人手不足は大変深刻な問題だということを耳にします。
ある方(老人介護施設を複数運営している方です。)に聞いたのですが、今現在入居待ちの方がいて部屋はいくつか空いているらしいのですが、介護士等の職員が規定の数を満たしていないので入居してもらうことができない状態であるということでした。
また、最近テレビのニュース番組を見ていたら、郊外に位置する団地においてここ数年居住者の高齢化が進み、団地内、および周辺の商業施設等が寂れる一方で、まさにシャッター通りになってしまい寂しい限りであったのが、最近外国人(主として東南アジアの方達)の入居者の方が多く入り、商店街もにわかに活気づいているという報道がされていました。
行政もこれからは外国人の方達に対しより門戸を開放していかざるを得ないという方針であることは間違いないと思いますが、一方で一気に外国人を日本国内に入れると治安等の面において一抹の不安を覚える方も多くいらっしゃるでしょう。
しかし、私は現在の情勢を鑑みると、相当思い切った門戸開放を行うべきであると考えます。
ところで、外国人の方が日本に来られて生活の拠点を構える際には主として私共の業界が対応しなければならないわけです。
その際、来日される外国の方との文化や習慣の違いに対し適切に対応できることが重要となります。
また、賃料については相当リーズナブルな水準が要求されますし、部屋をシェアしたり、1棟丸ごと借り上げたりする例もあります。
件数は今のところさほど多くは有りませんが、弊社の従業員もこれら外国の方達と接する機会が増えていますので何よりもコミュニケーションを大切に接するようにしたいと思っています。

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