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2018.10.22

収益資産の形成⑬シェアハウスのメリットと難点

feature_img_01img_main_01downloadZEHの建築技術を生かすことも考えられる

シェアハウス建築のメリット

「シェアハウス」と一口に言っても、建物自体には色々な形態があります。

「シェアハウス」と呼ばれる物件が目立つようになってきたのは5~6年位前からですが、当初は初めからシェアハウスとして設計された建物ではなく、既存の中古戸建やビルの一部または全部等を改築して複数の賃借人に貸せるようにしたものが大半でした。

その後、シェアハウスとして専用に設計された新築物件が供給されるようになりましたが、今後どの程度需要が伸びるかについては様々な見方があると思います。

しかし、シェアハウスの建物設計上の利点は多くあります。

先ず、現在のところシェアハウスに関しては設計上特段の制限が殆ど無いということです。(勿論、建築基準法、都市計画法などの法規は遵守する必要があります。)

例えば、「共同住宅」を建築する場合は、基本的に建築基準法上の「道路」に間口6メートル以上接道している必要があります。(一定の要件のもとに例外規定はあります。)

シェアハウスはある程度以上の規模のものを設計する場合は建物の種類としては「寄宿舎」になると思いますが、どのような形態の建物でも「シェアハウス」として使用することは可能です。

一例を挙げると、マンションの最上階がオーナーの住戸となっていた例で、広さが200㎡ほどもあり、賃貸物件としては広すぎるため賃料坪単価が見込めず、物件全体のレントロールが悪くなるという物件がありました。

この元オーナー居住部分をシェアハウスに改築して、複数の賃借人を入居させてレントロールを改善して物件の価格を底上げしたということがありました。

一棟マンションの別な例では、低層階が店舗や事務所として賃貸されていた建物で、これらの店舗・事務所が長期間にわたりテナントが見つからず空きになってしまっている物件について、当該部分をシェアハウスに改造してレントロールを改善した例があります。

また、路地状敷地で共同住宅の建築が困難な土地にシェアハウスを建築して高収益を得るという例もあります。

このように、シェアハウスは汎用性という点で優れており、通常の共同住宅に比較して立地条件などが大幅に緩和されるというメリットがあります。

シェアハウスの難点を克服するノウハウ

シェアハウスは通常のマンション・アパートに比べて維持・管理の点で手間暇がかかり、それなりの管理体制が必須条件であることは前述したとおりですが、建物の基本構造から見た難点は居住者のプライバシーを100%保つことが難しいという点です。

多くのシェアハウスでは、リビング・ダイニング・キッチン・トイレ・シャワールーム・風呂などに関しては共用部分となっており、この部分を使用するについては入居者は元々プライバシーの保持を期待していないはずですが、専用部分である居室については騒音などについての気遣いを余儀なくされると思います。(共用部分を円滑に使用していくには、居住者同士が相互により良い人間関係を保つ努力が必要であることは言うまでも有りませんが、シェアハウスは、居住部分がほぼ完全にセパレートされた通常のアパート・マンションと異なり、日常生活において他人と顔を合わせる機会が多いわけですから、新たな人間関係を構築できるというメリットがあると考えることもできます。)

しかし、シェアハウスの各居室部分の隔壁は建物そのものの構造がRCであっても木造であっても防音や振動という点については満足できるレベルには中々至らないのが現状だと考えられます。

この点を改善するには、隔壁や天井に気密性に優れたウレタン断熱材を使用したり防音ドアや部音サッシを使用するなど新たな試みが必要です。

現在、イーミライ・グループにおいては、メーカーと協力の上で上記の点を克服できる施工技術を研究していますが、特に木造のZEH住宅の施工経験は大いに生かせるのではないかと期待しています。

 

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