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2018.11.09

不動産に関する用語解説 初級編(1)

① 不動産の種類(種別と類型)

不動産を漠然と捉えると「更地」とか「古家付土地」とかを思い浮かべると思いますが、

厳密に言うと、不動産の種類は、「種別」と「類型」の二面から捉えることができます。

「不動産の種別」とは、不動産の用途に関して区分される不動産の分類をいいます。

これは、宅地地域、農地地域等(地域の種別)、宅地、農地等(土地の種別)に細分されます。

「不動産の類型」とは、不動産の有形的利用及び権利関係の態様に応じて区分される不動産の分類をいいます。

「宅地の類型」は、「更地」、「建付地」、「借地権」、「底地」、「区分地上権」に分けられます。

「建物及びその敷地の類型」は、「自用の建物及びその敷地」、「貸家及びその敷地」、「借地権付建物(自用の場合と賃貸の場合)」、「区分所有建物及びその敷地」に分けられます。

少し堅苦しい話になりましたが、不動産をこのように捉えていくとより明確に個別の不動産を理解できるかと思います。

② 利回り

金融業界や不動産業界では、「キャップ」とか「レ-ト」という用語をよく耳にしますが、これは、「利回り」のことで、利回り=収益 ÷ 不動産価格 となります。

しかしながら、「利回り」とは言っても、「還元利回り」、「期待利回り」、「取引利回り」、「粗利回り」、「NOIcap」、「NCFcap」、「DCF法における割引率(DR)、最終還元利回り(TCR)」等多数が存在します。

まず最初に、収益物件の利回りとしてよく耳にする「粗利回り(グロス)」と「純収益利回り(ネット)」について説明します。

「粗利回り(グロス)」とは、賃貸運営に必要な諸費用等を考慮していない指標で、諸費用等を比較的把握しやすいアパ-トやマンション等の利回り把握には有用ですが、稼働率や修繕費等のリスクが反映されていません。不動産業者の物件チラシに記載されている多くの利回りはこの粗利回りです。

「純収益利回り」とは、 純収益 = 総収益 - 総費用

純収益利回り = 純収益 ÷ 不動産価格 で、金融機関や不動産鑑定機関は、通常純収益利回りを使用した収益価格を試算します。

次に、「NOIに基づいた利回り」と「NCFに基づいた利回り」の違いは、敷金等の運用益とCAPEX(大規模修繕積立金)を考慮しているかいないかで、「NCFに基づいた利回り」は前記の敷金等の運用益とCAPEXを考慮している利回りです。不動産鑑定機関が不動産鑑定評価を行う場合には、通常「NCFに基づいた利回り」を採用しています。なお、不動産証券化を行っているファンド等は「NOIに基づいた利回り」を使用するケ-スが多く見られます。

最後に、「取引利回り」、「期待利回り」、「還元利回り」について説明します。

一般に「期待利回り」とは、投資家が不動産の価格に対して何パ-セントのリタ-ン(純賃料)を期待しているのかを意味する利回りです。

一方、「取引利回り」とは、「期待利回り」とは違い、実際の不動産市場において成立した価格に対する利回りです。

特に「還元利回り」と「期待利回り」については、鑑定業界において、厳密に定義されています。

「還元利回り」は、価格を求める手法である収益還元法において、純収益を割り戻す利回りで、「期待利回り」は、賃料を求める手法である積算法において、基礎価格に乗じて純賃料を査定する利回りで、どちらも元本(価格)と果実(賃料)との相関関係を示す利回りです。

③収益価格

収益価格とは、価格を求める三方式(原価方式、比較方式、収益方式)の内の一つである収益方式による価格です。

一般に、人が物の価値を判定する場合には、

a.それにどれほどの費用が投じられているか(費用性)

b.それがどれほどの値段で市場で取引されているものであるか(市場性)

c.それを利用することによって、どれほどの収益が得られるものであるか(収益性)

という三つの考え方を考慮しています。

これを「価格の三面性」といいます。

収益価格とは、対象不動産が将来生み出すであろうと期待される純収益の現在価値の総和を求めることにより、対象不動産の価格を求める手法をいいます。

収益価格を求める方法には、「直接還元法」と「DCF法」があります。

「直接還元法」とは、通常1年間における純収益を還元利回りで割って収益価格を求める手法です。    

対象不動産の収益価格 = 1年間の純収益 ÷ 還元利回り

「DCF法」とは、

a.対象となる不動産が所有期間中に得られる純収益を現在価値へと換算したもの (DR適用)

b.所有期間終了時(通常10年間を想定)に売却ができるであろう価格を現在価値に割り戻したもの  (TCR適用)

対象不動産の収益価格 = a    +    b

収益価格は、賃貸用建物が現に稼働している複合不動産、商業用の不動産において特に重視されるべき価格で、更地、あるいは住居系用途の不動産でも適用が可能です。

 

 

 

 

 

 

 

 

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